洗浄装置
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洗浄とは
洗浄とは、洗浄対象物の表面に付着する物質のうち、除去したいものを選択的に取り除く処理です。 洗浄対象物の材質や汚れの性質によって、適した洗浄方法・薬液・洗浄時間などを決めます。
洗浄の目的と方法
洗浄装置では被洗浄物表面に付着した油分やパーティクルを洗浄することが目的とされ、代表的な洗浄方法として、シャワー洗浄や液中噴流洗浄が挙げられます。
シャワーだけでは落としきれない汚れには、超音波を用いた「超音波洗浄機」や、直接被洗浄物にブラシを当て汚れを除去する「ブラシ洗浄機」があります。
他にもバブリング洗浄などの方法もあります。
シャワー洗浄・スプレー洗浄
シャワー洗浄は洗浄溶媒(洗浄液)を被洗浄物に吹き付けて洗浄を行う方法です。
スプレーの噴射圧力を高くすることで洗浄効果を得る「高圧スプレー洗浄」があります。
加圧気体と液体を同時に供給することで液体を粒子化し、洗浄力を高める「2流体スプレー洗浄」があります。粒子化した洗浄液が汚れに連続して衝撃を与えることで、高圧スプレー洗浄以上の洗浄効果が期待できます。
超音波洗浄
超音波洗浄には超音波振動子を洗浄槽に設置し、被洗浄物を浸水させ超音波を伝達することで被洗浄物表面に付着した汚れを除去する「浸漬式超音波洗浄」と、シャワーノズルから噴出する洗浄溶媒に超音波を載せて洗浄する「超音波シャワー式洗浄」があります。
キャビテーションと呼ばれる小さな泡が発生し、その泡が潰れる衝撃により汚れが剥離され洗浄効果が高まります。
いずれも超音波を用いることで汚れが剥離し易くなり、洗浄効果を高めることが出来ます。 汚れの性質により最適な超音波の出力や周波数が異なるので、十分な検証が必要です。
ブラシ洗浄
ブラシ洗浄は被洗浄物自体に直接洗浄用のブラシ(ロールブラシ)を当てて汚れを除去する方法です。
物理的に汚れに接触するので洗浄効果は高い反面、被洗浄物自体にもブラシが接触するので、被洗浄物の素材や使用条件に左右されます。
ブラシの形状や材質が洗浄効果と被洗浄物への品質に関わるので、適したブラシの選定が必要です。
脱脂洗浄
脱脂洗浄はアルカリ性無機酸や有機溶剤系の洗浄液を用いて洗浄を行う方法で、油分に対する溶解力が強く脱脂洗浄効果があります。
一方で、有機溶剤がゴム材質やプラスチック材に影響を与える場合もあり、装置製作を行う上では、洗浄液を考慮した材料選定が必要です。
洗浄装置の製作実績
当社では小型から大型の洗浄機まで数多くの実績があります。
下段写真の「立上げ機付き洗浄装置」では、従来ワークを搬送ローラー上に寝かせた状態で、作業者が取り出していたものを、「立上げ機」を付けることで、ワークを起こした状態にしてから作業者が取り出せるようにし、製品破損リスクを低減しました。
言われたままの洗浄装置を製作するのではなく、お客様のお困りごとを確認させていただき、付加価値を付けた装置の製作に取り組んでいます。
立ち上げ機付き洗浄装置
(処理サイズ:730mm×920mm)
中型枚葉洗浄装置
(処理サイズ:400mm×500mm)
大型枚葉洗浄装置
(処理サイズ:1500mm×1850mm)
中型洗浄装置
(処理サイズ:400mm×500mm)
ブラシ洗浄装置
(処理サイズ:730mm×920mm)
小型洗浄機
(処理サイズ:200mm×200mm)
洗浄装置のスペック例
項目
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製作実績
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被洗浄物材質 |
ガラス、薄板金属、金属ワイヤー
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主となる薬品 |
水、アルカリ系洗浄剤、中性洗浄剤
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標準納期 |
3ヶ月
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安全対策 |
各所インターロック
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運転方法 |
自動運転
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制御方法 |
PLC制御
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規格 |
JIS規格
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オプション |
ブラシ洗浄、薬液洗浄、ワイヤー巻取り機、ガラス基板立上げ機
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特徴
被洗浄物表面の油脂分除去やパーティクルを除去します。
洗浄薬液を用いた洗浄や、ブラシ洗浄、2流体ノズル洗浄、超音波洗浄など、お客様の目的に合わせて設計・製作を行います。