ガラスエッチング装置
液晶ガラス基板の薄型化量産加工においては、「機械研磨」と「ケミカル研磨」の2種類の工法が代表的です。
昨今では、1枚のガラス基板にかかる処理タクトの優位性から、ケミカル研磨が主流になっています。
ケミカル研磨にはいくつかの方式がありますが、大型化する液晶ガラス基板にあわせ、当社ではガラス基板を寝かせた状態で搬送する枚葉方式のケミカル研磨装置を設計・製作しています。
ガラスエッチング装置のスペック例
ガラス世代
|
Size (mm)
|
同時投入枚数
|
---|---|---|
Generation 8.5 (製作可能) |
2200 x 2500
|
1枚毎 連続流品
|
Generation 6 (量産機実績) |
1500 x 1850
|
1枚毎 連続流品
|
Generation 4.5 (量産機実績) |
730 x 920
|
2枚毎 連続流品
|
ガラスエッチング装置の製作実績
項目
|
製作実績 (Generation 6)
|
---|---|
ワーク材質 |
ガラス
|
ワーク厚み |
1.0→0.20mm(超薄型0.05mm可)
|
主となる薬品 |
フッ酸系研磨液
|
処理キャパ |
13,300sheet/月
|
タクト |
約125秒
|
標準納期 |
5ヶ月
|
安全対策 |
各所インターロック有り
|
運転方法 |
自動運転
|
制御方法 |
PLC制御
|
規格 |
JIS規格
|
ガラスエッチング装置の特徴
ガラス基板を寝かせた状態で搬送しながら、研磨液(強酸)をスプレーで吹き付けることで、ワークを搬送しながら超薄型化加工を行います。
仕上がり後の板厚は総厚0.05mm以下を実現可能です。
ガラスエッチング処理品の用途
薄型化・軽量化したガラス基板を使用する必要があるデバイスなど。 |
使用例1. スマートフォン |
ガラスエッチング装置の製作上の注意点
エッチング装置全般に言えることですが、ことさらガラスエッチング装置に関しては、フッ化水素酸をはじめとする強酸の薬液を使用します。
そのため、無垢の金属材料は腐食してしまい使用できず、装置の材料には耐薬品性能がある樹脂を選定するケースが多いです。
樹脂の加工だけなら精度の良い加工機械を使えばできますが、樹脂の溶接技術や装置の組み立て技術は一朝一夕で身に付くものではなく、装置の完成度を大きく左右します。
お客様に安心してご使用いただくため、当社では長年の経験とスキルを兼ね備えた、匠の技を持つ技術者のみで製作工程を担当しております。
ガラスエッチングの性能は勿論のこと、強酸を使うからこそ安全に配慮した、メンテナンスのし易い装置を設計・製作いたします。